2026.11.6
赤外線とは何か|サーモグラフィレンタル コラム
赤外線サーモグラフィカメラを毎日扱うプロ達のコラム 其の十九
其の十四のコラム(熱の伝わり方は3種類)では、サーモグラフィカメラが見ているのは、物体の表面から放射される赤外線だとご紹介しました。では、その赤外線とは何なのでしょうか。そして、サーモグラフィカメラは赤外線のどの部分を見ているのでしょうか。今回は、赤外線の波長とカメラの種類の関係について、少し書いてみようと思います。
波と波長
池に石を落とすと、落ちた場所から波紋が広がります。このとき、水そのものが外へ移動しているのではなく、振動が次々と伝わっています。光や赤外線も波の仲間で、電磁波と呼ばれます。電磁波は、波の山から山までの長さ(波長)で特徴づけられ、赤外線ではμm(マイクロメートル、1μm=1/1000mm)という単位がよく使われます。
電磁波の並びと赤外線の位置
電磁波は、波長の短いほうから、ガンマ線、X線、紫外線、可視光、赤外線、マイクロ波、ラジオ波と並びます。人の目に見える可視光は約0.4μm(紫)から0.7μm(赤)で、赤外線はその赤の外側、0.7μmより長い波長にあります。ただし、これらの境目ははっきり区切られているわけではなく、徐々に変わっていきます。また、天文学、サーモグラフィー、軍事など、分野によって呼び方も異なります。
赤外線の区分:短波長と長波長
赤外線のうち、0.7〜1μm付近は近赤外と呼ばれます。サーモグラフィーでは、約2〜5μmを「短波長」、約7.5〜14μmを「長波長」と呼び、カメラもこのどちらかの波長帯を使うものに分かれています。(資料によっては、長波長は8〜14μmと書かれることもあります。)
なぜ、2つの波長帯に分かれるのか
その間にある約5〜7.5μm付近の赤外線は、大気中の二酸化炭素や水蒸気に吸収されやすく、ほとんど届きません。気温15.5℃、相対湿度70%、海面の高さで1海里(約1,850m)離れた場合を例にすると、この帯域だけ透過性が大きく落ち込みます。そのため、カメラは大気を通りやすい「短波長」と「長波長」の2つの帯域に分かれているのです。
測定への影響
大気の影響は、測定距離が長いほど、また湿度が高いほど大きくなります。正確な測定のためには、測定距離や湿度などの条件を設定し、補正することが欠かせません。
このように、サーモグラフィカメラは「赤外線ならなんでも見える」わけではありません。どの波長を使うカメラなのか、どんな環境で測るのかを踏まえて選ぶことが、正確な測定につながります。
私どもは、こうした波長の基礎を踏まえたうえで、お客様の測定内容に最適な機種選定と設定をご提案しております。サーモグラフィーレンタルをご検討の際も、機種選定からお気軽にご相談ください。
サーモグラフィーレンタルのご相談は、サーモグラフィレンタル【公式】サーモグラフィ株式会社までお気軽にどうぞ。
其の十四のコラム(熱の伝わり方は3種類)では、サーモグラフィカメラが見ているのは、物体の表面から放射される赤外線だとご紹介しました。では、その赤外線とは何なのでしょうか。そして、サーモグラフィカメラは赤外線のどの部分を見ているのでしょうか。今回は、赤外線の波長とカメラの種類の関係について、少し書いてみようと思います。
波と波長
池に石を落とすと、落ちた場所から波紋が広がります。このとき、水そのものが外へ移動しているのではなく、振動が次々と伝わっています。光や赤外線も波の仲間で、電磁波と呼ばれます。電磁波は、波の山から山までの長さ(波長)で特徴づけられ、赤外線ではμm(マイクロメートル、1μm=1/1000mm)という単位がよく使われます。
電磁波の並びと赤外線の位置
電磁波は、波長の短いほうから、ガンマ線、X線、紫外線、可視光、赤外線、マイクロ波、ラジオ波と並びます。人の目に見える可視光は約0.4μm(紫)から0.7μm(赤)で、赤外線はその赤の外側、0.7μmより長い波長にあります。ただし、これらの境目ははっきり区切られているわけではなく、徐々に変わっていきます。また、天文学、サーモグラフィー、軍事など、分野によって呼び方も異なります。
赤外線の区分:短波長と長波長赤外線のうち、0.7〜1μm付近は近赤外と呼ばれます。サーモグラフィーでは、約2〜5μmを「短波長」、約7.5〜14μmを「長波長」と呼び、カメラもこのどちらかの波長帯を使うものに分かれています。(資料によっては、長波長は8〜14μmと書かれることもあります。)
なぜ、2つの波長帯に分かれるのかその間にある約5〜7.5μm付近の赤外線は、大気中の二酸化炭素や水蒸気に吸収されやすく、ほとんど届きません。気温15.5℃、相対湿度70%、海面の高さで1海里(約1,850m)離れた場合を例にすると、この帯域だけ透過性が大きく落ち込みます。そのため、カメラは大気を通りやすい「短波長」と「長波長」の2つの帯域に分かれているのです。
測定への影響大気の影響は、測定距離が長いほど、また湿度が高いほど大きくなります。正確な測定のためには、測定距離や湿度などの条件を設定し、補正することが欠かせません。
このように、サーモグラフィカメラは「赤外線ならなんでも見える」わけではありません。どの波長を使うカメラなのか、どんな環境で測るのかを踏まえて選ぶことが、正確な測定につながります。私どもは、こうした波長の基礎を踏まえたうえで、お客様の測定内容に最適な機種選定と設定をご提案しております。サーモグラフィーレンタルをご検討の際も、機種選定からお気軽にご相談ください。
サーモグラフィーレンタルのご相談は、サーモグラフィレンタル【公式】サーモグラフィ株式会社までお気軽にどうぞ。