2026.10.5
サーモグラフィレンタル会社選び|確認したいチェックリスト
赤外線サーモグラフィカメラを毎日扱うプロ達のコラム 其の十三
前回のコラム「サーモグラフィーレンタルの会社選び|機種選びより重要な視点とは」では、測定の成否は機種そのものよりもレンタル会社選びに左右されることが多いというお話をいたしました。とはいえ、「良いレンタル会社」をどう見分ければよいのか、実際に問い合わせる前には判断しづらいものです。
実際にあった事例:テレビCM撮影のケース
以前、テレビCMの撮影で「ダウンジャケットの暖かさをサーモグラフィーで見せたい」というご相談をいただいたことがあります。
まずお客様にうかがったのは、具体的にどのような絵を撮りたいかというイメージでした。お客様の当初のご希望は、寒い場所に立つ2人の人物をサーモグラフィーで撮影し、ダウンジャケットを着た人はだんだん温かく(映像上は赤く)変化していき、通常のジャケットを着た人は寒いまま(青いまま)、という対比を見せたいというものでした。
通常のレンタル会社であれば、ここで撮影イメージと予算をうかがい、その予算内で2人を同時に撮影できる機種を案内して終わることが多いかもしれません。一見親切で、費用も抑えられるため、良いレンタル会社だと感じていただけるかもしれません。
しかし弊社では、まずサーモグラフィーカメラが「表面温度計」であり、衣服の内部(ダウンジャケットの中)を直接見ることはできない、という原理的な制約をお伝えしました。そのままの撮影方法では、寒い場所ではダウンジャケットを着ていても着ていなくても表面温度は同じように下がってしまうため、ご希望の絵は撮影できないことをご説明しました。
代わりにご提案したのは、次のような撮影方法です。まず暖かい室内で、ジャケットを着ていない状態の2人を撮影します(この時点では2人とも表面温度が高く、サーモグラフィー映像は赤く映ります)。その後、それぞれダウンジャケットと通常のジャケットを着用し、寒い場所で一定時間過ごしていただきます(この間は着用しているジャケットの種類にかかわらず、表面はどちらも青く冷えて見えます)。そして、寒い場所でジャケットを脱いでいただいた瞬間を撮影すると、ダウンジャケットを着ていた人は体温をしっかり保っていたため表面温度が高いまま(赤いまま)残り、通常のジャケットを着ていた人は保温されておらず表面温度がすでに下がっている(青くなっている)、という対比が映像として得られます。これにより、ダウンジャケットの保温性の高さを、サーモグラフィーならではの映像で証明できるとご提案しました。

この場では一旦企画を持ち帰られましたが、後日「その内容で進めたい」とご連絡をいただき、撮影場所(室内・屋外)や前後の撮影タイミングなど、改めて詳細を打ち合わせた上で、適切な機材をご案内し、レンタルとオペレーター派遣にてご対応いたしました。
撮影後も、サーモグラフィー映像や測定結果に添えられる説明文・キャプションの内容に誤りや誤解を招く表現がないか、専門家の立場から確認させていただいております。オペレーター派遣の場合は、内容確認のうえ問題がなければ撮影者名や「監修」としてのクレジット掲載にも対応可能ですし、専門家自身がサーモグラフィーの解説者として番組に出演させていただくこともあります。こうした対応は、サーモグラフィーの専門会社であり、専門家自身が直接レンタル・撮影に携わっているからこそ可能なアフターサービスです。
この事例からもわかるように、良いレンタル会社かどうかは、以下の3つの視点で見分けることができます。今回は、実際に問い合わせる際にそのまま使える具体的なチェックリストとしてご紹介します。

①測定目的のヒアリングについて
まずは、レンタル会社が「何を測定したいか」をきちんと聞いてくれるかどうかです。以下のような対応があった場合は、少し注意が必要かもしれません。
・用途や目的を聞かれないまま、機種だけを勧められた
・複数機種を提示されたが、それぞれの向き不向きについて説明がなかった
・撮影現場の条件(屋内外、対象物との距離、対象物の材質など)について質問されなかった
測定目的や現場の状況、測定方法によって、最適なカメラは大きく変わります。ヒアリングを省いた機種提案は、カタログスペックだけを合わせた「とりあえずの提案」になりがちです。
②事前準備・撮影設定のサポートについて
機種が決まった後、実際に撮影・測定を成功させるためのサポート体制も重要な確認ポイントです。
・撮影時の注意点や懸念材料を、正直に伝えてもらえたか
・豊富な経験にもとづいた、撮影に関する的確なアドバイスをもらえたか
・カメラ以外にも、撮影内容に応じて事前に準備しておくべきものの提案があったか
こうした事前のサポートがあるかどうかで、当日の撮影がスムーズに進むかどうかが大きく変わります。
③レンタル後・データ解析のサポートについて
レンタルは返却して終わりではありません。撮影後のフォロー体制も、会社選びの大切な基準です。
・撮影したデータの見方について、返却後も相談できるか
・思うような結果が得られなかった場合の相談窓口があるか
・次回の測定に向けた改善点についてアドバイスがもらえるか
・撮影結果の説明文やキャプションに、誤解を招く表現がないか確認してもらえるか
特に初めてサーモグラフィカメラを扱う方にとって、撮影後の相談ができるかどうかは安心材料の一つです。
弊社では、これら3つの視点すべてに対応する「ヒアリング型」のレンタルスタイルを採用しております。測定目的をお伺いした上で最適な機種・ランクをご提案し、撮影設定のご説明はもちろん、撮影後の映像表現の確認や、返却後のデータに関するご相談も承っております。
よくいただくご質問はこちらにもまとめておりますので、あわせてご参照ください。
サーモグラフィーレンタルのご相談は、サーモグラフィーレンタル【公式】サーモグラフィ株式会社までお気軽にどうぞ。
前回のコラム「サーモグラフィーレンタルの会社選び|機種選びより重要な視点とは」では、測定の成否は機種そのものよりもレンタル会社選びに左右されることが多いというお話をいたしました。とはいえ、「良いレンタル会社」をどう見分ければよいのか、実際に問い合わせる前には判断しづらいものです。
実際にあった事例:テレビCM撮影のケース
以前、テレビCMの撮影で「ダウンジャケットの暖かさをサーモグラフィーで見せたい」というご相談をいただいたことがあります。
まずお客様にうかがったのは、具体的にどのような絵を撮りたいかというイメージでした。お客様の当初のご希望は、寒い場所に立つ2人の人物をサーモグラフィーで撮影し、ダウンジャケットを着た人はだんだん温かく(映像上は赤く)変化していき、通常のジャケットを着た人は寒いまま(青いまま)、という対比を見せたいというものでした。
通常のレンタル会社であれば、ここで撮影イメージと予算をうかがい、その予算内で2人を同時に撮影できる機種を案内して終わることが多いかもしれません。一見親切で、費用も抑えられるため、良いレンタル会社だと感じていただけるかもしれません。
しかし弊社では、まずサーモグラフィーカメラが「表面温度計」であり、衣服の内部(ダウンジャケットの中)を直接見ることはできない、という原理的な制約をお伝えしました。そのままの撮影方法では、寒い場所ではダウンジャケットを着ていても着ていなくても表面温度は同じように下がってしまうため、ご希望の絵は撮影できないことをご説明しました。
代わりにご提案したのは、次のような撮影方法です。まず暖かい室内で、ジャケットを着ていない状態の2人を撮影します(この時点では2人とも表面温度が高く、サーモグラフィー映像は赤く映ります)。その後、それぞれダウンジャケットと通常のジャケットを着用し、寒い場所で一定時間過ごしていただきます(この間は着用しているジャケットの種類にかかわらず、表面はどちらも青く冷えて見えます)。そして、寒い場所でジャケットを脱いでいただいた瞬間を撮影すると、ダウンジャケットを着ていた人は体温をしっかり保っていたため表面温度が高いまま(赤いまま)残り、通常のジャケットを着ていた人は保温されておらず表面温度がすでに下がっている(青くなっている)、という対比が映像として得られます。これにより、ダウンジャケットの保温性の高さを、サーモグラフィーならではの映像で証明できるとご提案しました。

この場では一旦企画を持ち帰られましたが、後日「その内容で進めたい」とご連絡をいただき、撮影場所(室内・屋外)や前後の撮影タイミングなど、改めて詳細を打ち合わせた上で、適切な機材をご案内し、レンタルとオペレーター派遣にてご対応いたしました。
撮影後も、サーモグラフィー映像や測定結果に添えられる説明文・キャプションの内容に誤りや誤解を招く表現がないか、専門家の立場から確認させていただいております。オペレーター派遣の場合は、内容確認のうえ問題がなければ撮影者名や「監修」としてのクレジット掲載にも対応可能ですし、専門家自身がサーモグラフィーの解説者として番組に出演させていただくこともあります。こうした対応は、サーモグラフィーの専門会社であり、専門家自身が直接レンタル・撮影に携わっているからこそ可能なアフターサービスです。
この事例からもわかるように、良いレンタル会社かどうかは、以下の3つの視点で見分けることができます。今回は、実際に問い合わせる際にそのまま使える具体的なチェックリストとしてご紹介します。

①測定目的のヒアリングについて
まずは、レンタル会社が「何を測定したいか」をきちんと聞いてくれるかどうかです。以下のような対応があった場合は、少し注意が必要かもしれません。
・用途や目的を聞かれないまま、機種だけを勧められた
・複数機種を提示されたが、それぞれの向き不向きについて説明がなかった
・撮影現場の条件(屋内外、対象物との距離、対象物の材質など)について質問されなかった
測定目的や現場の状況、測定方法によって、最適なカメラは大きく変わります。ヒアリングを省いた機種提案は、カタログスペックだけを合わせた「とりあえずの提案」になりがちです。
②事前準備・撮影設定のサポートについて
機種が決まった後、実際に撮影・測定を成功させるためのサポート体制も重要な確認ポイントです。
・撮影時の注意点や懸念材料を、正直に伝えてもらえたか
・豊富な経験にもとづいた、撮影に関する的確なアドバイスをもらえたか
・カメラ以外にも、撮影内容に応じて事前に準備しておくべきものの提案があったか
こうした事前のサポートがあるかどうかで、当日の撮影がスムーズに進むかどうかが大きく変わります。
③レンタル後・データ解析のサポートについて
レンタルは返却して終わりではありません。撮影後のフォロー体制も、会社選びの大切な基準です。
・撮影したデータの見方について、返却後も相談できるか
・思うような結果が得られなかった場合の相談窓口があるか
・次回の測定に向けた改善点についてアドバイスがもらえるか
・撮影結果の説明文やキャプションに、誤解を招く表現がないか確認してもらえるか
特に初めてサーモグラフィカメラを扱う方にとって、撮影後の相談ができるかどうかは安心材料の一つです。
弊社では、これら3つの視点すべてに対応する「ヒアリング型」のレンタルスタイルを採用しております。測定目的をお伺いした上で最適な機種・ランクをご提案し、撮影設定のご説明はもちろん、撮影後の映像表現の確認や、返却後のデータに関するご相談も承っております。
よくいただくご質問はこちらにもまとめておりますので、あわせてご参照ください。
サーモグラフィーレンタルのご相談は、サーモグラフィーレンタル【公式】サーモグラフィ株式会社までお気軽にどうぞ。